プランについて | 今回のコンバージョン建物は、横浜駅から徒歩15分ほどの好立地に昭和60年に建設された鉄筋コンクリート造4階建ての建物である。当時は寄宿舎として建設されたがその後不動産売買で現所有者がで購入し、平成14年にグループホーム(共同住宅)として一度コンバージョンを行なわれている。そこから16年、今回はあまり利用されていなかった1階の駐車場の有効活用と横浜駅周辺の保育園不足という状況を踏まえて、横浜市の認可保育園に申請し1、2階を保育園(定員60人)とし、3、4階は既存グループホームを残したコンバーションをを行なった。 保育園は既存建物の構造上2階がエントランスとなり、2Fには事務室、2~5歳保育室を設け、1階には0~1歳保育室、給食用調理室等といった構成になっている。プラン計画は、主要な既存配管はそのまま利用する必要があった為、子供達のトイレの水廻りと各保育室の関係を考えながらゾーニングを行い、また階が上下階に分かれてしまう為、屋内階段も利用しながら園児達の登下校管理の動線にも配慮し計画を行なった。室内については、3、4階の既存配管等で天井が下がってきて凸凹になってしまう天井面などはデザイン化することで意匠性を高めて、違和感の無い空間に仕上げている。保育室については近隣に住宅地が近接している為、子供達の声が響かないように天井には化粧吸音石膏ボード、壁は有孔ボード等を採用することで音の外部への透過、室内の反響を抑えるようように努めた。また、有孔ボードの壁面については吸音壁だけの機能だけではなく、園児達が作った作品なども飾れるように有効ボードに少し加工をすることで展示のスペースとしてしての機能も付加した。 |